「ルミとマヤとその周辺」(1) ヤマザキマリ

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 昭和40〜50年代の田舎を舞台に、バイオリニストの母親と3人で暮らす姉妹とその周辺の人々を描いたマンガ。
 全体的に基本に忠実というか、オーソドックスなつくりです。小学生ぐらいの子供の持つ残酷さや生き辛さなんかを描いているのは悪くないのですが、親との絆とか捨て犬とか継母との関係とかエピソードに意外性がなかったり、主人公の姉妹の姿は自由に描かれているのに、対比して描かれる大人たちの姿がステレオタイプで型通りの言動ばかりで意外性が足りません。
 完成度が低いわけじゃないけど、特別高いわけでもない、よく言えば安心して読めるマンガということでしょうか。ただ学校に筆箱に宝物を入れて自慢しあうブームの中での貧乏な少年のエピソードはけっこう良かったです。次巻は購入は微妙な所かな。