「ぴっぴら帳」(1) こうの史代

 道端で拾ったインコとの生活を4コマ形式で描いたマンガ。インコの鳥頭ぶりに振り回されつつも、愛らしい姿や謎の行動などの生態を細かく描写するというスタンスは、観察マンガに近い部分もあります。インコのほかに主人公の周りの人達も少し変わった人ばかりで賑やかです。
 実際にインコを飼っていないと描けないマンガです。眺めているだけで楽しい世界が展開されます。ただ、あまりにも幸せな世界すぎて退屈になる部分もありました。世界観が軽めに作られているので、毒が少なめでギャグとしては物足りないです。ゆっくりとした作品の世界を楽しめる人向けです。