「コミックビーム 5月号」

 唐沢なをき「まんが極道」:新連載。漫画家を主人公にした作品になるようです。初回は、学校でも話題になるぐらいマンガの上手い男子中学生が自分のエロ妄想を漫画にする話。いつも通り、安定した面白さがあります。外れることはないでしょう。

 森薫「エマ」:最終回。無難ではありますが、キレイな終わり方でした。多少感じる物足りなさを含めて、この終わり方も1つの答えとしてありだと思います。楽しませてもらいました。2006年9月号よりサブキャラを主人公にした外伝的な読み切り連載が始まるそうです。魅力的なキャラクタが多いマンガなので、こちらも楽しみです。でもそうなると本編のエピローグ的な話にも期待してしまいます。

 志村貴子放浪息子:この展開で気弱でダメな新人の男性教師を登場させるのが志村貴子らしくて上手いです。

 今月の読み切りは2作品でした。

 朝倉世界一「女社長の日々」:運転代行業を営む半漁人のような謎の生物である社長と女性社員の話。朝倉世界一のマンガは、雑誌でたまに見かけることはありましたがちゃんと読むのは初めてだと思います。確かに不思議な魅了はありますが、もう少し他の作品もまとめて読まなくては、好きなのか嫌いなのか判断できません。この脱力感に流されてもいいのか戸惑っています。これは上手いということなのでしょうか。

 山名沢湖「ピコレース はしごレース 綿レース」:女子校を舞台にフリルでレースな服を着たい先輩たちと、その中の一人の先輩が気になっている後輩の話。いつもの山名沢湖らしいメルヘンでフェチな感じで、なかなかよかったです。ちなみに、ビーム初登場らしいですが、ぜんぜんそんな気がしません。かなり馴染んでいます。