アフタヌーン 11月号

 今号で特に面白かったものは、「げんしけん」、「もっけ」、「俺と悪魔のブルース」です。
 「げんしけん」は斑目たちが卒業後、主人公の役がやっと戻ってきた笹原が就職活動をする話。同人誌作りの経験からマンガの編集者を目指すようです。笹原が卒業したら終わりになるのでしょうか。流石にマンガ業界の話にはしないでしょうからね。
 「もっけ」は、霊媒体質の妹、瑞生が修学旅行に行く話。ひやっとさせる妖怪の怖さと、心理描写の上手さが目を引きます。もう少しクラスメイトの描き分けが出来るといいんですけどね。
 「俺と悪魔のブルース」は、緊張した展開が続きます。ここで、以前のエピソードがこう繋がるとは思いませんでした。買うか迷った末に買っていなかった単行本を買いたくなりました。
 他にも、「爆音列島」、「無限の住人」、「ラブロマ」、「EDEN」、「神戸在住」など層の厚さがアフタヌーンの魅力ですね。伊達にブ厚くないです。
 今号に読み切りは掲載されていないのですが、新連載として柏原麻美の「宙のまにまに」が始まりました。星好きの幼馴染との再会から始まるラブコメになるのでしょうか。第1話を読む限りは、ちょっと私の趣味とは違う気がしましたが、もう少し読んでから判断したいと思います。
 また今号から5号連続で「大きく振りかぶって」のオマケが付くようです。今号には主人公である三橋廉のフィギュアが付いているのですが、出来はいまいちだし、作品にもあまり興味が無かったりで、正直言って扱いに困っています。こういうオマケってニーズや売り上げアップに効果があったりするのでしょうかね。こんなオマケがなくても、アフタヌーンは十分買う価値があると思いますがね。
 あと、読者コーナーなどに載っているカラスヤサトシの「愛読者ボイス選手権」が、何か好きです。単行本にまとまったりはしないのでしょうか。派手さは無いのですが、ちょっとした息抜きのように読めていいです。