「MOON LIGHT MILE」(11) 太田垣康男

 宇宙開発を舞台に国家間の利権争いを絡めて、その現場で働く人たちを描いたマンガです。この巻では、月面開発においてアメリカと他の国との対立の問題に、月で生まれる子供ムーンチャイルドが関わってきます。
 同じ宇宙モノである「プラネテス」が宇宙飛行士のロマンや苦悩を中心に描いていたのに対して、このマンガは、実際に現場で働く労働者にスポットが当たっています。そのため、どちらかというと汗臭く泥臭いイメージもあるのですが、その分描写がリアルであり、アクションにもストーリーにもしっかりした骨太の魅力があります。今回も怒涛の展開に惚れ惚れし痺れました。素晴らしいエンターテインメント作品です。良作のハリウッド映画を見たような満足感でした。面白かったです。