「溺れるナイフ」(5) ジョージ朝倉

溺れるナイフ(5) (講談社コミックス別冊フレンド)

　前巻の事件以降、ぎこちなさからお互いにすれ違い離れていってしまった夏芽とコウちゃん。そしてその間に登場したカナの存在。
　相変わらず、読むのが辛いマンガです。気力と体力が必要です。非常に上手いのですが、だからこそ胸が痛いです。まさにコピー通りあやうい少女と少年の姿を描いたマンガです。みんな成長して変化していっているのに、その変化が不安にさせます。この巻から本格的に物語に加わってきそうなカナの存在がどのように影響するのでしょうか。
　マンガとしては、いかにもな少女たちの恋愛モノなので、個人的な好みからすると苦手な分野のはずなのですが、このマンガに関しては抵抗しつつも目が離せません。この感覚は1巻のときから変わりません。早くこの息苦しい袋小路から抜け出させて、楽にして欲しいものです。