節操無く消費する流れに対する違和感

難民コミックス・・・踊らされていませんか?』(GAKI@DAMA!!!) [フラン☆Skin はてな支店より]

 少し前に友人とも話をしたことですが、最近ネットでマンガ情報を見て感じていた違和感がまさにこれです。とは言っても、この違和感を不満として吐き出す行為は、世代の移り変わりに対する年寄りの愚痴のようなものでしかないということは、私も自覚しています。その上での愚痴です。
 結局これは「フラン☆Skin」でも述べられている通り、ネットの敷居が低くなりネット人口が増えてライト層の流入や、年齢層の低下が進んだことによる結果だと思います。流れに乗って騒ぐのは楽しい祭りのようなものです。これはマンガの話題に限らず、ここ数年で加速してきたネット上の流れでしょう。人数が増え、お互いにネットワークを結ぶ場が整ったことにより、流れが生まれやすい環境になったのです。
 この流れには、オタクとしてありがちな、流行りモノに対する反発心が感じられません。つまり、それだけ一般層の感覚に近い流れだといえると思います。そのような話題をネタとして消費する事を常に求める流れがネット上において力を増すにつれて、主にコアでマニアな人間で構成されていた空間が変質していくことは当然の結果だと思います。今までなら、一部のマニアの中でのみ成立するネタとして終わっていたことが、ネット上に爆発的に広がり、幅広い層で消費されるようになったのです。

 ただ流れに乗って消費するという行為は、モノの寿命を早める行為でもあります。一気に食いついて、あっという間に消費し尽くす。あとに残るのは、旬の過ぎたいまさら感だけです。流行り廃りとはそういうものなのかもしれませんが、少なくてもマンガに関しては残念に思ってしまいます。そのような流れが主流になることにより、自分の好きなマンガというジャンルの中で、疎外感や嫌悪感を感じることというのは悲しいですが仕方ないでしょう。

 流れに反発したり憎んだりしても不毛です。ましてやその流れを変えようとするなど、まるで意味の無いことです。もし流れに違和感がありそれに迎合するのが嫌ならば、自分の好みこそを全ての基準として、自分が居心地の良い空間を探すしかないのだと思います。