「皇国の守護者」(2) 佐藤大輔/伊藤悠

 主人公側の小さな島国である『皇国』と大陸からやってきた敵側の超大国『帝国』との戦争を描いた戦記モノ。架空世界が舞台であり、軍が兵力として剣牙虎(サーベルタイガー)やテレパシー能力を持つ導術師と呼ばれる超能力者を使っており、龍なども出てくるのでファンタジー要素もあります。
 やっぱり、このマンガは単行本でまとめて読むものですね。雑誌での連載で少しずつ展開を追ったりするのは難しいです。ましてや立ち読みなんかでは根気が続きません。
 「面影丸」の伊藤悠の絵が映えてます。ストーリーの方も、戦争モノにはあまり馴染みが無いのですが、戦術や戦闘の描写などもしっかりしているのではないでしょうか。戦闘で主要キャラかと思った登場人物があっけなく死んでしまう展開は、セオリーに縛られた読み方をしていた身としては新鮮でした。
 この巻では、主人公が必死に策を練り帝国の追撃をかわそうとしているところです。その逃走劇の結果や、また今後どのように龍が物語に関わってくるのかも気になりますし、じっくりと続きを追っていきたいと思います。