「サルぽんち」 鈴木マサカズ

 現在コミックビームで「無頼侍」を連載している作者が、1999年の暮れから2000年の春まで描いていたマンガです。モンタとケンジの二匹のサルが、ボスに反発して自分たちの国をつくろうと群れを飛び出すところから物語は始まります。

 旅の途中で出会う他のサルたちや、木の実を投げて取り合うバクチをする場面がいいです。メスのサルが可愛いのもポイントかも。
 しかし単なるお気楽ギャグマンガではなく、バカな主人公を描きつつも、群れ社会というシステムの厳しさや、無常さなどが描かれています。途中で出てくる駄目サルなんかも切ない味わいがあります。これからどうなるのかと思いながら読み進めた後での、最終話は衝撃的です。