急に何かに怯えてみた

 たまに言いようの無いもの凄い不安に陥ることがあります。自分では、それなりに器用に生きているつもりだし、そうなりたいと思っています。必要なものとそうではないものとを割り切って、外部からの刺激に影響されない完成された生き方を望んでいるはずなのに、ときどき自分の世界が閉じているのではないだろうかという不安に襲われます。そして人との繋がりを求めてしまいます。
 鬱病による自殺を減らそうとしている救急医療センターを特集していた18日のNHKスペシャルを見ていて、自分の店に固執している患者に対して苛立ちを覚えつつも、自分も強い人間になれない弱い人間なのだと改めて思い知らされて、その自分の位置はどこにあるのだろうと考えてしまいました。自分も弱い人間のくせに、弱い人間が許せないという傲慢な気持ちを捨て切れません。他人に対しても自分に対しても完璧というか強い人間である事を求めてしまいます。厄介な性格です。
 この先、私は大抵のことは上手く処理して生きていけるだろうという根拠のない自信を抱きつつも、いつかそれが破綻するのではないだろうかという不安も抱えています。少なくとも、番組に出てきていた精神科医のように患者のことを考える余裕は自分にはとてもありません。あのようになりたいとは全く思いませんでしたが、どのような気持ちで仕事をしているのか聞いてみたい気がしました。何があの仕事に向かわせているのでしょうか。