「それでも町は廻っている」(1) 石黒正数

 商店街にあるメイド喫茶を舞台に、女子高生のドジメイドがどたばた活躍するギャグマンガ
 メイド喫茶の必然性がまるでありません。あとがきで作者も書いていますが、メイドに関するこだわりはまったくないようです。そのため、萌え要素は極めて薄くなっていますが、私はその方がありがたいです。
 序盤は、無理矢理にメイド喫茶を舞台にしているという感じでいまいちだったのですが、中盤ぐらいからメイド喫茶に縛られなくなったのか、自由にやっていて面白くなってきました。具体的には、数学教師が持ち込んだ絵の話ぐらいからです。作者がミステリ好きなようで、微妙にミステリ要素が入っていてストレートじゃない捻くれた展開がいいです。キャラクタが普通じゃなくなったというか、こなれて作者の味が発揮されてきたという感じがしました。おかげで、ますます萌えからは遠くなりましたが。
 これは2巻も買います。こういうマンガを連載しているのがアワーズぽくて好きです。